職習慣によって高まるメタボリック

2013-05-08

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満、高血糖、高血圧、脂質異常症のうち2つ以上を合併した状態のことをいい、生活習慣病の糖尿病や動脈硬化による心疾患、脳疾患などにつながる。

メタボの原因としてよく食習慣があげられるが、仕事の内容、職種、業種、勤務体系など職が原因でメタボリックにつながるというデータがある。これを職習慣というらしいのだ。

営業・サービス業に多い高血糖

とある有名美容院で、美容師の健康診断を実施した結果、高血糖の美容師が多かったそうだ。スタッフの平均年齢は26、7歳だそうで、見た目はほとんどの人がスリムな体型。ではなぜ血糖値があがっているのか?

人気美容院であるほどお客の途切れる時間は少なくなる。途切れたわずかな時間で、手軽に食事できるパンやジュースなどの飲み物で短時間で済ませてしまうことが原因。短時間で血糖値があがり、それを繰り返すことで高血糖へとつながっている。

また、見た目スリムだけどコレステロール値が高いいわゆる“隠れ肥満”にもつながりやすくなる。

血糖値の乱高下はよくないと言われており、基本的に食事はゆっくりと採るべきであり、食事のメニューはもちろんだが食物をとる順番を工夫することで血糖値の上昇をゆるやかにすることもできる。

多数の客先を回る外回り営業でも、移動のわずかな空時間で手早く食事を済ませるなどで高血糖につながることがあるというデータがでている。

システムエンジニアなどパソコンの前で長時間仕事すると高血圧、動脈硬化に

パソコンモニターからの情報が目に入ると緊張状態、興奮状態となり血圧が上がるそうだ。
その状態が長く続くシステムエンジニアなどは高血圧、動脈硬化などにつながるというデータが出ている。

それに加え、システム関連の職種は残業が発生しやすくさらに長時間PCの前にいることになるほか、運動不足、夜遅くの食事後すぐに就寝などから肥満にもなりやすくなる。
またパソコンの前で長時間緊張状態にあったことから、眠れないなどの睡眠障害がでることもある。

残業が多いと肥満につながりやすい

これは食習慣と直接つながっているかもしれないが、残業が続くと代謝が低下する夜遅くに重い食事を取ってしまうことが増え、肥満となってしまうことが多いと言うデータがある。

時間的に食後すぐに就寝してしまうことも肥満へつながる大きな要因ではないだろうか。
ダイエットにおいてよく言われる「夕食は就寝前最低3時間前までにとり、できれば軽めに、朝食をしっかりとる」ということと同じことである。

残業前に軽く食事をとり我慢する、朝食を必ずとり朝型の食習慣にするなどで対処できるかもしれない。

製造ラインで多い内臓脂肪型肥満

現在の日本の製造業では、製造ラインの効率化がすすみ、また海外への製造拠点の移動により、ラインの稼動はほぼ定時で終業というところが多いのではないだろうか。

デスクワークよりも1日あたりの歩くなどの運動量は製造の方が多いだろうが、定時終業で余暇時間が増え、毎日晩酌することが増える。その結果、内臓脂肪型肥満が増えたというデータが出ているようだ。

アルコールは内臓脂肪型肥満の大きな原因とされる。

以上職習慣別のメタボについてだが、やはり食習慣と密接な関係になっているようだ。
食べる時間、食べるもの、食べ方、など食習慣の改善と適度な運動が、結局はメタボリック解消、メタボにならないための重要点である。