納棺 葬儀式場に向う

2010-10-02

納棺 通夜・葬儀式場にて納棺

通夜当日午後4時、葬儀社の寝台車が自宅に迎えに来た。
40年近く暮らした家から父が通夜式場に向うにあたって、なんともいえない寂しさ、悲しみがこみ上げてきた。
父の遺体を乗せた葬儀社の寝台車には喪主である母が同乗し、私は玄関の忌中の紙をはがし、戸締りをして、自分の車で5分ほどの距離にある葬儀社の葬儀式場に向う。

父を乗せた葬儀社の寝台車に少し遅れて葬儀会館に到着、会館2階の葬儀式場に入るとすでに棺の横に父が安置されており、親族(家族)全員が集まるのを待っている。
少しして家族が集まり、父の納棺がはじまる。
先ずは棺の中に父が安置され、ドライアイスが施される。
次いで襟元に綿で飾りが施され、そして父の愛用した遺品を棺に入れてゆく。

準備した遺品、たばこ、焼酎(紙パックのもの)、愛用の筆記道具、趣味で使っていたノート、着物、そして最後に父のお気に入りの背広をかぶせるように棺にいれた。
まだまだ棺に入れてあげたい遺品はあったが、金属類は入れることができないし、あまり入れすぎるのもどうかなと思いこれらの遺品で止めた。
葬儀社の納棺師の「以上でよろしいでしょうか」という問いに「はい」と答えた、そして棺のふたが閉められた。

棺の顔にあたる部分に扉があり顔はいつでも見ることができるが、棺のふたは告別式の最後のお別れまであけることはできない。
よってもう遺品などは入れることはできないし、告別式の最後のお別れまで父に触れることもできない。
棺の窓から見る父の顔は本当に寝ているようで、男前だった。